六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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きらきらひかる 25

刻々と迫る約束の時間に、気持ちは落ち着くどころかどんどん焦ってくる。
ど、どうしよう…心の準備が出来てない
ずっと保津…敦賀さんの体調を気にする事で忘れようとしていた出来事を、夕方来た連絡に…何処か甘く聞こえる声に改めて、ありありと思い出してしまった。
てててて、手の、この手のここに!保津さん、いや敦賀さんがひぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁ!
恋人ならあれが普通なの!? 保津さんは恥ずかしく無いの!?何であんな事出来ちゃうの!?あああそうだ!きっと勢い!あの時"ちょっと"どころか"だいぶ"気にした格好してたから仕事帰りにそのまま来たに違いない!うんまだお仕事モードだったせいよ! 今から来るのは何時もの格好!何時もの保津さん!そうもう二度と無いから私落ち着いて!
「最上さん?」
掛けられた声に反射的に振り向いて、驚きのあまり動揺も混乱もすとんと抜けてしまった。
「………どうして?」
あの時とは違って、まだ人目の多い時間なのに
予想の、"だいぶ"どころか雑誌で見たままの"敦賀蓮"が少し困った様に微笑む。
「どうしてって…何時もの格好では入れないから」
そうでした。ここ、待ち合わせ場所は"ちょっと"どころか"だいぶ"いいホテルのロビーでしたね。その事も、普段の格好では入る前に止められる事も忘れてました。でも保津さ…敦賀さん、あんなに人目を気にしてたのに。
"このままでは駄目だと分かってる"
もしかして、凄く無理をしてるんじゃ。
「…おうち御飯にしますか?」
「それは…せっかく社さん…マネージャーが取ってくれたし」
マネージャー?そんな肩書きが付く人が居るなんて、もしかして本業は学生じゃなくてモデル?
呆然としたままの私にちょっと慌てて答えた保、敦賀さんが今気づいたとばかり目を見張る。
「ワンピース…」
「え?あ…はい。どう、ですか?」
保津さんが買ってくれたワンピース。着てみたら思ったより背中が開いていて恥ずかしいし、ちょっと季節外れの気もするけどこの機会に着なければ一生着れない気がした。
「…冷房がかなり効いてるけど、上着は?持っているなら着た方がいい…風邪を引くよ」
くるんと回って見せた直ぐ後の言葉に、がっくりしてしまう。可愛いと言って欲しい訳ではないけど、似合う位は言って欲しかった…ああ、そうか、似合ってないんだ。
「やっぱり帰って」
「行こう。ここのレストラン、夜景が綺麗なんだって」
妙に頑なな………敦賀さんが私から上着を取り肩に掛けると、手を取ってエレベーターへと歩き出す。
「ここのレストランって、もしかして、味も値段も素敵だと有名な」
「そうなんだ」
「そうなんだって、もう!ちゃんと考えて行動しないと段ボールのお家になっちゃいますよって言ったじゃないですか!」
「そこの支払いに困ら」
言葉と足を急に止めた保津さんが、一点を凝視したまま顔色を変えていく。
「…保津さん?」
「……………あの女」
あの女?
普段無い乱暴な言葉使い、冷たくなっていく手…消えた表情。
まさか
"当時の女マネージャーが目の前で"
亡くなったとばかり思っていたけど、もし生きていたの?
「保津さん…保津さん!」
保津さんの視線の先に居る何人かの女の人は皆"敦賀蓮"を見ていて私には誰か分からない…分かる筈も無い。
"恋愛の縺れ"
声も顔も知らないその人は、そうする事で敦賀さんを縛り付けたんだ。
一生離さないと
忘れさせないと
自分だけを想って生きていけばいいと

記憶を
私を忘れても、その人は覚えているの?

「………っ、敦賀さん!」

そんなの、許さない。







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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2016/04/06(水) 10:55:16|
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