六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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Card of cups 14

頬を染め俯いたキョーコがおずおずと紙袋を差し出す。
「お弁当です…その、お仕事先で用意して頂いていると仰っていたのは覚えているんですが…」
「…ありがとう」
「い、いってらっ…しゃい」
受け取ると、そのまま下がりそうになった頭を慌てて上げて小さく手を振るキョーコの姿を見て、やっと"恋人のふり"を考えた結果なのだと気が付いた。

…初めて会った時も思ったけど、ちょっとした仕草が最上さんは可愛いんだよな…

怒ったように頬を膨らます顔。
磨りガラス越しに見た、何処かにぶつかって慌てる姿。
今朝の、少し困ったように眉尻を下げ上目遣いに自分を見る仕草。

思い出す度に緩む気持ちを何度目かに引き締めた蓮を、社が横目でじろりと睨んだ。
「…何があったか白状しろ」
「何もありません」
「俺を誤魔化そうとしても無駄だぞ!お前は今!意識して敦賀蓮でいようとしている!原因は何だ!?その紙袋か!?キョーコちゃんから貰ったんだろ!?お弁当か!?何故いきなり作り出したんだ!?」
「何でも最上さんに繋げるのは止めて下さい」
「らしくない事は全てキョーコちゃんに繋がっていると言ったろう!お前まさか、変な事」
「してません」
「本当だな?頼むから暴走だけは止めてくれよ」
「人を壊れたロボットみたいに言うのは止めて下さい」
不機嫌そうに顔をしかめた蓮に社は内心笑う。担当俳優は人間性も演技力も非の打ち所が無いマネージャーとして誇れる存在だが、その完璧さが人としての魅力を欠いていると常々思っていた。例えるなら、カメラ越しに見るような現実味の無さ。
それが無くなったのは誰とも、それが例え"恋人"でも深く関わろうとしなかった蓮がキョーコに対して抱いた初めての"特別な感情"からだろう。
何時か何処かで歪みが出るのではと心配していた身としては喜ばしいが
「暴走は頂けないよな…」
問題は蓮自身が気付いていない事。
いっそ焚き付けて自覚させた方がセーブ出来るかもしれないが、キョーコの方はどう思っているのか。一方的に告げられた別れだったから不破に対してまだ心残りがあるかもしれない。その場合によっては
「更に暴走しそうだしな…」
「暴走暴走って、いい加減にして下さい」
「や、でも自分の為に頑張って早起きしてお弁当作るなんて可愛い事されたら、こう、ぐらっと気持ちが揺さぶられるよな?な?」
社の言葉に本格的に不機嫌になっていた蓮からふと怒気が消える。
「……………そう…最上さんは生真面目で…頑張り屋ですよね…」
「え?ああ、うん…俺もそう思うよ
?聞く側が不安になりそうな状況でも前向きに物事を考えているし、蓮が思い付きで言っただろう仕事をちゃんとしているのは言葉や態度から分かるし…」
「…やっぱり…そうですよね」
何か考えながら椅子に腰を下ろした蓮の、先程とは打って変わった落ち込む様子に社は首を傾げた。




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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2016/02/06(土) 10:38:47|
  2. Card of cups
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