六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

Card of cups 1

何時から?
キョーコは自分の後を付ける人影を気にして早足で歩く。
まさか…バレた?
自分は今恋人のいるホテルに向かっている途中で、恋人は人気上昇中の歌手、不破尚で。
一緒にいる所を写真に撮られるのは非常にまずい。
スキャンダルを防ぐ為に自分からの連絡はしない、会いに行かないと約束したのにその努力が無駄になってしまう。ホテルは目の前に迫っていて、もう少し早く気がつけばと悔やむ気持ちを抑え必死に考える。やっと連絡をくれたのだから出来れば帰りたくない。
前を歩く若い夫婦の姿に思い付いて周りを見渡し、一人でホテルに入ろうとする年の近い男の人を見付けると慌てて駆け寄りその勢いのまま腕にしがみついた。
「ごめんなさい、お待たせしました!」
「えっ!?」
当たり前だが、かなり驚いた様子のその人に口に人差し指を当てて静かにするよう合図して小声で話す。
「ごめんなさい。変な男の人に付けられていて困っているんです。エレベーターに乗る迄でいいので連れのふりをしてもらえませんか?」
「変な男?」
「お願いします!」
顔を撮られまいと俯いたまま必死に話す姿が怯えているように見えたのか、すがり付くキョーコの手をゆっくりと離すと肩を抱いた。
「帰りにも居るようならタクシーを使った方がいい。それでも付いて来るなら家には帰らず警察に行きなさい」
「あ、ありがとうございます」
「俺がいいと言うまで、このままで」
「はい」
そのままエレベーターに乗り込んだ彼はボタンを押したらしくドアが閉まる音がする。
「…もう大丈夫だよ」
その声に力が抜けたキョーコがその頭を更に下げた。
「ご迷惑おかけしてすみません」
「いや、何かあってからでは遅いから…」
やっと顔を上げ見た彼は深くキャップを被り、サングラスを掛けていて顔はよく分からなかったが、端正な口元が浮かべた優しい笑みが印象的だった。
「何階でおりるの?」
「15階です」
鏡があるのに気が付いて、髪と服を直しドアの方へ向く。
もうすぐ、会える。やっと、会える。
「恋人が待っているの?」
「はい!」
点滅するボタンから目を離さず応えるキョーコの耳にくすりと笑い声が届く。
軽い電子音と共に開いたドアから出てキョーコは振り返り頭を下げた。
「ありがとうございました!」
「よい夜を」
軽く手を上げてそう応えた彼をドアが閉まるまで見送って、キョーコは恋人がいる部屋へと向かう。

あのドアの向こう
彼はきっと笑顔で迎えてくれる











スポンサーサイト

テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/11/19(木) 20:51:28|
  2. Card of cups
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<拍手お礼。 | ホーム | きらきらひかる 19>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://sunagarekenji.blog34.fc2.com/tb.php/429-71dccc43
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。