六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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きらきらひかる 12

本当は今日、海に行く筈だった。
なのに朝方もちそうだと思っていた空はしとしとと雨を降らし始めて。
「ごめん」
申し訳無さそうに謝る保津さんは最近アルバイトが忙しくて、今日もどうにか一日休みが取れた状態らしい。
「謝らなければいけないのは私の方です…疲れている保津さんを無理に付き合わせようとしたから、きっとバチが当たったんです」
「…どうする?」
本当ならここで別れて帰った方がゆっくり休めるだろうけど…
「私の部屋に来ますか?」
「…え?」
「せっかくだからご飯一緒に食べましょう」
「同じ大学の人が近くに住んでいるの?」
「住んでいますよ?学生用のアパートですから」
ちょっと眉を潜めた保津さんが、その言葉に納得したように頷く。
「じゃあ」
「スーパーに寄って貰っていいですか?食材が心許ないので…何がいいですか?」
「…イワシの蒲焼き」
むくれた私に笑う。
「どんな物かは知っているけど食べた事無いんだ」
相変わらず保津さんは大学では変人だけど、二人だけでいる時は笑い喋る普通の人になるのが嬉しい。
「本当にそれでいいんですか?」
「うん」
「じゃあ夕飯は決まり。変更は無しですよ?」
そう、二人きりだと
ちゃんとした服を着てくる。今日はよれてないTシャツの上に着た淡いブルーグレイのコットンパーカーの袖を肘まで捲り、くたびれていない細身のジーンズを穿いただけの姿。些細な変化だけど、もしかして私を意識してと考えるとくすぐったい気持ちになってしまう。
「アルバイトは楽しいですか?」
「…いや」
「いや、って何してるんですか?」
「…客寄せ」
客寄せ?
入ったスーパーで試食販売の女の人がトレイを手にお客に声を掛けている。
あんな感じ?
「着たり脱いだり」
「へ?」
「たまに色々要求される」
「えーと?」
「周りは喜んでいるけど、俺は何故こんな事をしてるのかなって思う時がある」
もしかして遊園地とかの、着ぐるみ?だったらこれからの季節
「大変ですねぇ…」
「辞めようと思ったんだけど、出来なくて」
「そういうのって、本当に好きだから辞めれないんですよね」
「…え?」
買い物を済ませて傘を差そうとした保津さんが驚いて私を見る。
「辛いも無理も、結局仕事自体が好きだから辞めれないんだなぁって思った事があります」
「………」
「どうかしました?」
「……いや、考えた事なかったから…」
保津さんを取り巻く空気がどんどん重くなるのが分かって、不安になり伺い見る。
私、何か悪い事言った?
「ごめん、ちょっと考え込んじゃって…大丈夫だから」
顔に気持ちが出てたらしい私にちょっと笑った保津さんが荷物を持ち上げる。
「やっぱり脳に栄養が足りないみたいだ」
「じゃあお腹一杯食べないと駄目ですね」
「…腹八分目ってどういう意味だっけ」
「保津さんの場合どれだけ食べても脳に栄養とられちゃいますよ」
相変わらず雨は降っていて、何処にも行けず何も出来ないだろうけど。
こうやって他愛のない話をしながらゆっくり過ごすのも保津さんと一緒なら、きっと楽しい。

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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/08/23(日) 17:04:06|
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