六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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何度も恋をする 7

彼女があまりにも真剣で馬鹿馬鹿しいと笑えなかった。それどころかこんな突拍子のない話を信じている自分がいる。
キョーコに対するこの根拠の無い信頼感は、一体何処から来るのだろう。
「…全部、お見通しって事か」
「そんな事無いですよ?過去の出来事が変われば少しずつ未来も変わりますから」
「例えば?」
「…こ、んなに早く、いきなり、あ、あんな風にとは思っていませんでした…」
「俺はキョーコに会う度にあんな風に抱くの?」
「話の重点はそこではありません!」
初めての娘に対する抱き方ではなかった事を思い出し、思わず苦笑した俺に頬を染め離れようとした彼女を抱き寄せて。
「受け入れて貰えて良かったよ。分からない未来を気にして拒否なんてされたら、それこそショックで寿命が縮んでしまう」
「もう、何時もそんな冗談ばかり…」
「本当だよ。きっと何ががあってもどんな些細な出会いでも…俺はキョーコを好きになる」
「…私を好きにならなければ、事故に遭わないかもしれませんよ?」
「好きにならないなんてきっと無理だ」
「…ごめんなさい。もしかしたら私に会わなければと思っているに、無理なんです。私が会いたくて会いたくて…会わずにいられなくて、敦賀さんが私を好きにならないように会おうとする自分勝手で我が儘な女なんです」
「それだけ俺が好きなんだよね?嬉しくてどうにかなりそうだ」
零れた涙を拭い、その唇にキスをして。
「俺とキョーコが初めて会ったのは、何時?」
「…夏の京都の河原で…私が六つの時でした…」
「ああ…本当ならあの時、会っていた筈なんだ」
触れる度に彼女の唇から零れる吐息が甘い。
「あまりにも綺麗で、妖精の王子様だと思い込んでいました…ん…名前も上手く聞き取れなくて、コーンだと、思い込んでて…別れる時魔法の石…貰って…ずっと…大切に…」
彼女が知らない、俺。
「次に会ったのは…東京で…16の春でした…最悪の出会いで、喧嘩ばかりで…でも、どんどん好きになって…」
「俺は何時からキョーコが好きだったんだろう?」
「教えてくれないんです…何時もはぐらかして…私が河原で会った"キョーコちゃん"なのは、直ぐ気付いたらしいんですけど…」
俺の知らない、彼女。
それは俺の知らない、俺だけが。
「……!敦賀さ…っ」
初めて彼女が好きになったのも
初めて彼女を抱いたのも
彼女の唇が愛しげに紡ぐ名前も
その気持ちも
全て
俺ではない俺の物で
「…俺はキョーコを置いていったりはしない」
なら俺は
俺の知らない俺が手にする事ができなかった未来を
今のキョーコが知らない未来を必ず手に入れる。



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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/06/21(日) 14:33:43|
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