六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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彼の手

注意書き

このお話は『何故ヒール兄妹がヤンマガなのか』を考えた結果出来たお話なんですが。
病んで禍々しい話になりました。
読まれる方によっては嫌悪感を抱かれるかもしれません。
飽くまでもヒール兄妹であって、敦賀氏とキョーコちゃんではありません。
自己責任でお進み下さい。



















二つの彼女が来た時、彼は六つだった。
その頃既に父親と名の付く気弱な男は家を出て、母親と名の付く狂った酒臭い女と小汚いくたびれた箱のような部屋で生活していた。
"アンタがちょっと手間をかけてやれば"
"すぐ大きくなるから"
"そうしたら生活が楽になる"
女がいう"生活"の中に自分が入っていない事を、そして彼女が入らない事を彼は充分理解していた。
何故なら既に、女は彼の"時間と身体"を売って"生活"していたから。
四つの彼女の姿を見た時、八つの彼はその手を染めた。
その時彼女は女によって妙に露出した服を着て小さな唇は赤くてらてらと光っていた。
"綺麗でしょ?"
何処が綺麗なのか全然分からなかった。
でも、彼女の"時間と身体"を売ろうとしているのは分かった。
吐き気がした
真っ直ぐ自分を見る瞳が涙で曇っているのも
名前を呼ぶ彼女のピンクの唇が汚れているのも
一度掴んだら離れない小さな手が震えながらスカートの裾を握りしめているのも
何より
"ちょっと手間をかけて"育てた彼女に、自分以外の誰かが触れるのが気持ち悪いと思った。
だから彼はキッチンへ水を飲みに行くふりをして"それ"を取ると、彼女を離さないまま誰かに夢中で話をする女の背中に突き刺した。

音が消え
目の前が彼女の唇を覆う色になり
その中で"それ"がてらてら光るのが見え
彼女の唇を拭こうとしたは彼の手は
白い頬まで汚してしまった

あの感情に今更名前を付けるつもりは無いと21の彼は17の彼女の背中を見る。
"すぐ大きく"なった彼女のピンクの唇は何時の頃からか違う色になってしまったが、赤くてらてらと光らないだけマシだ。
自ら露出の多い服を着ようとするのは悩みの種だが、彼が側にいて注意すればいいだけの話で。
そう、彼女が側にいれば
彼女の側にいれば
誰も彼女に触れないし、その唇が他の男の名前を呼ぶ事も無い。
もっとも、そんな事をさせるつもりは更々無く。
真綿でくるむような"楽な生活"をさせて
"ちょっと手間"を掛けさせて
彼女が離れないように
彼女から離されないように
彼と同じブルーグレイの瞳を持つ彼女が"本当の妹"かどうかなんて、関係なかった。
彼は常識や倫理なんて、産まれた時から持ち合わせていないのだから。

「セツ……」

分厚い革の手袋を外し罪に濡れた手を伸ばす。
拭い続ける彼に一粒の滴を溢し笑った彼女は、今もその唇で彼の名を呼び同じ笑顔で彼の手を取る。













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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/06/09(火) 17:36:19|
  2. 短編小説
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