六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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金魚

どんと置かれた大きな水槽に、小さな金魚が一匹ひらひら泳いでいるのを満足げに見る恋人をキョーコはぎろりと睨んだ。
「つ~る~が~さ~ん~!?」
「ん?」
「何ですか!?この無駄に大きすぎる水槽は!」
キョーコとしては。絵に描いたような金魚鉢で飼いたかったのだ。あの丸っとした形の入口部分にひらひらした飾りが付いた硝子の器に水草を少し入れて。その夢が僅かの差、偶々蓮の方が少し早く帰った事で破れた上にどう考えても金魚とサイズが合わない水槽…それはつまり、無駄遣いに繋がる訳で…に一気に頭に血が上り、ばんと問題の品を指差しながら叫んだ。
「30センチにしようと思って」
「…はい?」
「金魚って、環境が良ければ10年以上生きるし水槽が大きければそれに合わせて大きくなるんだって。30センチ位になるらしいよ?」
指の先の、どう見ても2センチに満たない金魚を見る。
この子が、30センチになる?
「記録では43年生きて、48センチの大きさだった金魚がいたって」
それはもう金魚じゃないのでは。
「見てみたくない?10年後の30センチ」
丸っこい可愛い金魚鉢に小さな金魚が泳ぐのは憧れだけど。
30センチなんて、それはもう別の生き物だと思うけど。
この角ばった大きすぎる水槽を窮屈そうに、どでんと重たそうに泳ぐ姿を想像すると、好奇心がむくりと頭をもたげた。
「…見てみたいです」
「だろ?どうせなら記録更新を狙おうよ。二人で43年以上飼って、50センチ以上に育てよう」
43年以上だなんて。
その頃自分も蓮も60才を過ぎていて。子どもどころか孫だっているかもしれない。
そんな先の未来を笑顔で当たり前のように言う恋人に、キョーコは満面の笑みで答えた。
「そうですね!記録更新しましょう!」
「うん。で、更新したあかつきには」
あの浴衣を着て欲しいなと言う蓮の身体を押したキョーコの肩は、しっかりと抱き止められた。



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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/08/09(土) 08:42:41|
  2. 短編小説
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