六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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言の葉の国 2

明後日。
顔を青くしたキョーコは胡散臭い霊能師…もとい、敦賀蓮が運転する車の助手席にいた。
「偶然!偶然だってば!」
あの日。そんな事があるものかと憤慨しながら帰った一人暮らしのアパートの部屋は隣が起こした火事により半焼水浸しになっていた。
「暫く住めないよ。誰かに泊めて貰いなさい」
消防士さんの有り難い忠告に電話を掛けた親友宅には既に泊まり客が居るという。
「悪いけど二人は無理」
ならば仕方ないともう一つの仕事先である小料理屋を営む夫婦に電話をしたが繋がらない。女将が入院したと知ったのは昨日使える衣類を纏めている時だった。
「居なくても来りゃあいい」
「いえいえいえいえ!そんな大変な時にお世話になるなんて!大丈夫です!宛がありますから!」
宛なんか無い。ファミレスで二晩目を過ごしていた筈が気が付けば自分のと言っても好意でほんの僅かなスペースを借りているだけの店の前に立っていて、ぼんやりしたキョーコの前に社と言われたあの眼鏡の男性客が現れた。
「あれ?あの占いの子だよね?どうしたのこんな早朝に」
「あ…」
そういえば。胡散臭い霊能師の言葉を思い出した途端鳴り響く着信音。
「あ…ごめんね。もしもーし、どうした蓮?え?うん、確かにいるけど…はぁ」
耳から携帯を離した社が不思議そうにキョーコを見た。
「何か、あの我が儘な人が暫く助手をして貰う事になっているから連れて来いって言ってるけど…本当?」
違います!
と、言いたかったけど。
「衣食住の保証はするとか言ってるけど」
「そーなんですよ!いやもう私なんぞを選らんで下さってありがとうございますみたいな!喜んでお手伝いさせて頂きます!」
人間追い詰められると例えそれが何であろうと自分の生命を維持できる方法を選択する。
「社さんは俺担当の只の編集者でもう一つの仕事については知らないんだ。今回だって取材旅行だと思っているよ。あの場所に行ったのは偶然が重なって起きた必然なんだけど、最上さんの言霊の力により引っ張られたね」
「仕事すると言ってないじゃないですか!」
「 ちょはいっちぇましぇん、だろ? 音を正しく発して初めて力を持つんだよ」
って事は
「言葉途中で口を塞いだのは」
「強い意思も必要だけどね。その辺りはこちらで弄らせてもらったよ」
「まさか、そ、そのせいで火事になったり女将さんが入院したり」
「そんな事があったんだ…偶然って言いたいけど否定しきれないな…」
恐ろしい事をさらりと言うこの敦賀蓮という男にキョーコは震え上がる。
逃げよう!隙を見て逃げちゃおう!
「携帯から聞こえたけど、一緒に仕事出来て嬉しいと言ったよね?」
高速を走っているとしか分からない車をサービスエリアに入れながら、胡散臭い霊能師は微笑んだ。
「心底思って言ってくれたお陰で何があっても離れない位強い繋がりが出来た。ありがとう、心強いよ」
それは絶対逃げれないぞという意味ですか?
「この時間を作る為に昨日徹夜でね…ごめん、少し寝かせて」
シートを倒し目を閉じた"恐い"霊能師の横で、キョーコは暫く身体を縮め我が身を憂いて泣いた。




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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/07/27(日) 06:00:14|
  2. 言の葉の国
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