六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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鞄と睡眠

社の姿がアパートの玄関に消えたのを確認すると、蓮はシートに身体を埋めこめかみを押さえた。
最近、頭痛に悩まされている。原因は睡眠不足からくるものだと分かっていて、寝れば治るだろうとベットに入っても熟睡出来ていないらしく朝起きた時からズキズキと痛む。
寝れない理由も分かっている。
キョーコが居ないからだ。
キョーコは世界遺産を巡るドキュメンタリー番組のナビゲーター役を貰い、大きな旅行鞄に沢山の荷物を詰め込んで、行ってきますと手を振って笑顔で部屋を出ていった。

いつも小さな鞄を持っていく彼女が、大きな鞄を持って出ていった。

長期の海外ロケと分かっているのに、たったそれだけの事でもう帰って来ないのではと日を追う毎に不安になり眠れなくなる自分に苦笑する。

情けない。

自分だってキョーコを部屋に残して長期の海外ロケへ行く。それでも何処でもぐっすり寝れるのに、反対の立場になった途端この有り様。

何時帰って来るんだったかな…

余り長く車を停めていてはと身体を起こしハンドルを握った途端ズキリときて、眉間を押さえた。

薬に頼るのは嫌だが、こう痛くては仕方ない、か…

回らない頭で考えながらハンドルを握り直し、車を発進させた。

「お帰りなさい!そしてただいま!」
あれ?と首を傾げて考える。
今自分はマンションの部屋に居て、キョーコが目の前で笑っている。
社のアパートの前から車を出したのは覚えているが、そこから今までの記憶が曖昧だ。
「さくさく仕事が進んで予定より早く帰れました!飛行機のチケットも運良く取れて良かったです。あ、敦賀さんにお土産があるんですよ~」
「…もがみ、さん?」
触れた頬が、温かい。
「はい?」
夢かな…夢でもいい…
キョーコを抱きしめた途端、意識が落ちた。
「ひゃ!?敦賀さん!?……?………!」

遠くでキョーコの声が聞こえる。

気が付くとリビングのラグの上に倒れていて身体の下でキョーコがうんうん唸りながら眠っている。
どうやらキョーコを巻き添えに寝落ちして、脱出を試みた彼女は仕事の疲れから抜け出せないまま寝入ってしまったらしい。
眉間の皺を撫でるとますます寄って、ううんと苦しそうに身を捩り離れようとする。
服も着替えず、シャワーも浴びず、灯りも点けたままリビングに横たわって。
まぁ、いいかとキョーコを更に抱き寄せる。
絡ませようと動かした足に当たった大きな鞄は蹴飛ばして、明日朝一番に捨ててやろうと考えて。
取り敢えず今は、彼女が起きて怒り出す前に眠るのが先だと目を閉じた。





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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/06/24(火) 09:43:49|
  2. 短編小説
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