六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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クロスワールドafter 前編

かふかふと変な音を立てて口を動かすキョーコに蓮は笑う。
「ただいま。無理しなくていいよ?」
「勝負に負けるのは嫌です!」
「じゃあ頑張って」
"蓮"と呼べるか呼べないかの自分との勝負、今のところキョーコは負けっぱなしだ。
名前が呼べないからといって自分達の仲がどうこうなるとは思っていないが、呼び方について聞いた時"クオン"とは呼べないから"蓮"と言ったのは理由は分からなくても"敦賀さん"ではなくそう呼んで欲しいからだとは理解している。
だから今日だって本当は「おかえりなさい蓮さん」と言おうとしたのに恥ずかしさが先にきて「おかえりなさい…かふかふ」になってしまった。
「何してるの?」
声をかけられてリビングに続くキッチンの入り口から蓮の様子を伺っていた自分に気がつく。
「クオンくん」
大切な存在を確認する秘密の名前。
「どうしたの?キョーコ」
「…敦賀さん」
この世界で出会った彼の、もう一つの名前。
「…………」
じゃあ"蓮さん"は?
「…………」
「…ご飯、食べる?」
「うん、でも先にお風呂に入ってくるよ」
蓮の姿がバスルームに消えて、キョーコはまた負けたとがっくり膝をついた。


キョーコの困った顔を思い出し蓮は洗面台に手をついて深い溜め息を付いた。勝負と言えば勝ち気なキョーコ直ぐそう呼ぶだろうと踏んだ目論見は見事外れて未だに"蓮"とは呼んで貰えない。
キョーコと出会えた事で受け入れたとはいえ自分の暗い過去が公になる"クオン"と呼ばれるのは確かに困るが、それよりも自分が"年下の幽霊さん"ではなく、一人で生きていく為に距離を置いた"敦賀さん"でもない事を確認したかった。
沸き起こる不安は、やっとキョーコが気付いて側にいるというのにしっかりした安心感が持てないまま映画の撮影が始まってしまい帰るのもままならなくなってしまったせいだと思うが、こればかりはどうしようもない。
無理強いはしないと決めている。
何時かはきっとと自分に言い聞かせてバスルームのドアを開けた。



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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/05/24(土) 17:00:57|
  2. クロスワールド (完)
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