六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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クロスワールド4

「クオンくん」
掛けられた声に弾かれたようにキョーコを見る。
「…あれから、どれくらい経っている?」
「10日以上よ」
「10日…俺は本当に、死ねたのか?」
「さあ?大家さんに聞いたら貴方は半年も居ずに、秋には此処を出たと言ってたけど」
「秋、か」
くっと、クオンが笑う。
「それ以降に俺はどこかで死ぬんだな。こんな苦しみを抱えたまま、俺は何時来るか分からない秋を待つのか」
「どんな苦しみが聞かないし聞こうとも思わないけど、死んだ後の事も考えるべきだったわね」
「…は?」
あっさりと言い放つキョーコの顔をクオンは改めて見る。
「よく言うじゃない。自殺者の魂は死んだ後も苦しむって」
「そんな話知らない」
「有名な話だけど?そりゃあ私だって死にたいって思った事はあったわ。父親はどこの誰だか分からないし母親には早々に捨てられるし学校では虐められたし生涯唯一だと思っていたショータロー…恋人に捨てられた上に有り金全て持っていかれちゃったからアルバイト代前借りして借金作って生活もあるから仕事増やして」
「…それはそれで壮絶だね」
「でもそんな苦しみ死んでも続くなんて、絶対嫌。頑張って幸せになって最後は笑いながら死んで行くのが夢。それが復讐になると思うし」
「前向きだな…」
キュッとキョーコは居住まいを正す。
「クオンくんの場合、既に死んで…いる可能性があるから、今は心穏やかに過ごす方法を考えましょう。天国に行けないのは嫌でしょう?」
「俺は天国には行けないよ」
「人間諦めたら終わりよ。クオンくんの場合まだ15才。やり直せる時間はいくらでもあるわ」
「俺もう死んるんだけど」
「やっと認めて…じゃなくて!死んでからが長いんです!そういう狭い考えが駄目なんじゃないの!?」
床を叩かれて思わずクオンも正座する。
「初めから駄目って諦めてどうするの!このままは嫌なんでしょ!?だったら先ずこの状況を抜け出す事を考えなさい!思い残した事とかやり残した事とかないの!?」
「…やり残した、事…」
クオンが窓の外、遥か遠くを見つめる。
「…ある。どうしても、やり遂げたい事が」
「じゃあすれば?ここで膝抱えて落ち込んでいるより、ずっといいと思うけど」
「そうだね…そうするよ」
「私が出来る事なら手伝うから」
その言葉にクオンが意地の悪い顔をする。
「じゃあ手伝ってもらおうか」
「な、何よ。死ぬのは無し、よ」
「…ぷっ。そんな事、言わないよ」
怯んだキョーコの様子が可笑しかったらしく、笑い出したクオンに一瞬見とれる。
この子、笑顔が凄く綺麗。
「俺が成し遂げるまで、側にいてくれる?」
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  1. 2013/12/21(土) 06:20:50|
  2. クロスワールド (完)
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