六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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幼なじみ 12

熱を出して寝込んでいる間に、蓮ちゃんはアメリカに帰ってしまった。

「せいせいしたな」
ポストにテープを貼られたドアの前に立つ私に、ショーちゃんが声を掛ける。
「邪魔も居なくなったし、ゆっくり話しようぜ」
「…ショーちゃん、恋って何?」
「あぁ?」
「ショーちゃん、恋だの愛だのって歌作ってるじゃない。だから、分かるよね?」
そりゃ、まぁ、な、と言葉を濁したショーちゃんが一瞬考え込む。
「…ソイツの事しか考えられねーとか、側に居るのは自分だけで他の奴は許さねーとか」
「それだけ?」
「後はやっぱり、いきなやりキスされよーがセックスされよーが、イヤじゃないって事かな。男と女が行き着く先はそこしかねーし」
「ショーちゃんとは無理よ。一生、無い」
「ああそうかよ」
ガリガリと頭を掻いて、ショーちゃんが溜め息を付く。
「ほらよ」
アイツのメルアド、と小さな紙を差し出す。
「お前を落としたら連絡してやろうと思って聞いといた」
「…最低」
「蓮にも言われた。お前の悔しがる顔が見たかったって言ったらな。でも俺は絶対落ちない女を追いかけるほど暇じゃねーんだよ」
じゃあな、とひらひらと手を振って帰って行くショータローの背中から、小さな紙に目を移す。
そうか。蓮ちゃんの隣にいる人を想像出来なかったんじゃなくて、嫌だったんだ。
蓮ちゃんは私だけ見ていてくれるって思っていたのに、例えでも他の"大切な人"の話されたからあの時私はあんなに腹が立ったんだ。
…キスされて、嫌だった?
ううん。びっくりはしたけど。
他の人と蓮ちゃんが、そんな事するなんて…想像したくない。
私の気持ちは、自分でも気付かないまま蓮ちゃんに向かっていた。

もう遅いのかな…。

家の鍵を取り出そうとポケットに入れた指に、コツンと硬い物が触れる。
蓮ちゃんの石。
あの後、濡れたまま郵便受けに入っていた石。
きっと蓮ちゃんが雨の中探して…

私、自分から何かした?
何もしてない。

晴れ渡る青い空を見上げる。

試合に負けると分かっていても、ボールは最後までちゃんと投げなくちゃ。
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  1. 2013/12/01(日) 19:26:20|
  2. 幼なじみ (完)
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