六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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Card of cups 9

タイミングなんて考えずに声を聞きたいと、会いたいと、側に居て笑顔が見たいと思う気持ち。
…恭子にも、今までの恋人にも持った事がない。
問いに答えられなかったのはその事に気づいたからと…キョーコの笑顔に感じる違和感の正体が分かったから。
そして後で自分でも悩んだ、キョーコを誰にも入れた事がない部屋に入れるという行動の理由。

彼女のあの時の、エレベーターで見た笑顔をもう一度見たい

それって、最上さんの言う恋人に対する気持ちに似ていないか?

まさか、と首を振る。自分には恭子がいるのだから。例えそんな考えを持った事は無くても恋人には変わりない。
そう、他の誰よりも近い関係でも自分勝手な気持ちを押し付けたり振り回したりするのは間違っている。
自分は…泣いている女の子を慰めてるのと一緒だ。表情で立ち直ったか判断しようとしているだけで、特別な事では…
「敦賀さん?眠れないんですか?」
驚いた拍子に持っていたグラスの中の氷が揺れ、零れたアルコールが蓮の手を濡らす。
「ちょっと、ね…話し相手になってくれる?」
「務まるかわかりませんけど」
「大丈夫。何か飲み物持ってこようか」
「自分で取ってきます。おつまみ作りましょうか?」
「いや、いいよ…どうした?」
何故か感じた動揺を隠しながら拭く物を探すが見当たらず、舐め取った蓮をぼんやり見ていたキョーコに声を掛けると弾かれたようにキッチンへ消え、おしぼりとミネラルウォーターを持って戻ってくる。
「お行儀悪いです」
膨れっ面で言った言葉に思わず笑みを零した蓮から少し距離を置いて座ると、緊張した面持ちでキョーコは口を開いた。
「恭子さんは、私の事ご存じなんですか?」
「いや、話してない。記事は知っているけどね」
「それから会いました?」
「記者に張り付かれてると彼女に迷惑かけるから会っていないよ。仕事も忙しかったし、今は彼女が日本にいないしね」
「私は芸能界の事はよくわからないんですが…他の女の人との噂が立って恭子さん今凄く不安なんだと思うんです。何故無理をしてでも会って大丈夫だと安心させてあげないんですか?」
「…それは、不破尚の恋人だった立場から?」
「そうです。でっち上げでも記事の相手が仕事と言え一緒に住んでいると知ったら、ショックを受けますよ」
「君は信じてたんじゃないのか?」
恋人との関係に口を出され不機嫌になった蓮の言葉に、ぎゅっと眉間に皺を寄せたキョーコがそっぽを向く。
「信じてました!でも他の女の子は私みたいに馬鹿じゃありません!」
「理由を話せば分かってくれるよ」
「理解できても納得はできません」
「じゃあどうしろと?行き場の無い君を放り出せと言うのか」
険しい表情と言葉に、キョーコは俯く。
「…社さん…いえ、社長さんの言葉に甘えようと思います。お給料は要りません」
顔を上げ、真っ直ぐ蓮を見る。
「新しい部屋と仕事の目星は付けました。少しの間ですからこの部屋を出て、ホテルに泊まります。恭子さんに悪いですから」






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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/12/29(火) 18:21:45|
  2. Card of cups
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