六華(スキップビート二次小説)

スキビ小説が書きたくなって開きました。いつか雪のように無くなります

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かきやりしひとぞ

鬱陶しいな

もうそろそろと考えていた髪は、シャンプーのCMに出演する事になって切れなくなってしまった。
「私ショートですよ?」
ロングヘアの人が出る物だと思っていた。
「"どんな髪でも魅力的になる"がコンセプトだって。色々な髪質や髪形の人達が出るんだよ」
とは言えやはりある程度の長さは必要らしい。
頬に掛かる邪魔な髪をかきあげて、ふと思い出すのは昔の自分。
今より長かったけど、邪魔だとか鬱陶しいとか思った事無かった。可愛くもメリハリも無いから、髪の長さだけが唯一の女の子らしさで、だから化粧品にはお金を掛けなかったけどシャンプーにはちょっと気を使って…
「あ、つる…」
出掛かった声を引っ込めたのは、話をしていたから。
相手の女性がストレートの艶やかな黒髪をかきあげた時、さらりと音がした気がした。
…それでも、あんな綺麗な髪にはならなかった。
「おはよう、最上さん」
私に気付いた敦賀さんが声を掛ける。
「おはよう、ございます」
長い髪をなびかせて此方を向いた女性にも頭を下げ通り過ぎエレベーターの前に立つ。
そのシャンプーを使えば、私の髪も少しはましになるかな…?
「伸びたね」
いつの間にか後ろに立っていた敦賀さんが、髪を項から上へ手の甲で撫で上げて摘まんだ一房を指で弄ぶ。
「また切るの?」
「似合わないので」
そんな事ないのに、と呟いた先輩の指が短い髪を一瞬巻き付け離れていく。
「最上さん、またね」
「お疲れ様です」
失礼だと思いながらも一度も振り向けなかった背後の、気配が消えてから髪をかきあげる。
こんな髪でも伸ばしたならば。
もう少し彼の指に残る事が出来るかもしれない。


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テーマ:二次創作小説 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/04/29(水) 18:06:51|
  2. 短編小説
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